きっと100年先も残る恋
「まだまだ、普通の雄介と付き合っていたい」

ひととき、雄介と目が合う。

「俺は変わってないよ」

雄介は笑う。

「うん、このまま、よろしく」

私は精一杯笑って言った。

コース料理の最後、メニューにはなかったのにサプライズでケーキが出てきた。

そこで改めて「誕生日おめでとう」と言われる。

雄介がゴソゴソと足元の荷物を取り出す。
有名なロゴの紙袋があらわになった。

「これ」

私の方に差し出された、小さな紙袋。

「開けてみていいの?」

そう言って受け取ると、雄介はゆっくり頷く。

丁寧にリボンを解いて箱を開けると、中からシンプルなゴールドのネックレスが姿を見せた。

そしてそのシルバーの同じタイプの物が、雄介の首元にも揺れてることに初めて気付く。

「こういうの、初めてで恥ずかしいんだけど」

雄介が笑う。

「でも、何か、信じられるものがあればいいなと思って」

そう言って私にネックレスを付けてくれる。
ネックレスは、すごくシンプルでボーイッシュにすら感じた。

「ありがと」
「どういたしまして」

この目の前の雄介を見て、「変わってない」という言葉を信じようと思った。

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