きっと100年先も残る恋
私たちは最後の最後まで愛し合う。

飽きるまで、諦めがつくまで。

私の体に刻印するような一晩を過ごす。
幸せな恋の最後。
今日で最後。

キスも、体の温もりも、全部全部今日が最後だ。

「大好きだよ」

雄介が言った。

「大好きな人と死ねたら幸せだよな」

雄介の目からまた涙が溢れて、それは私のおへその側に落ちる。

いっそのこと今日で全部が終わったらいい。
隕石でも降ってきて、一瞬にしてすべてが終わったらいいのに。

全部溶けて本当に一つになりたい。

私たちはできるだけ最後の最後まで繋がっていようとした。

雄介の一部を、私のお腹の中に残していってくれたらいいのに。
そんなことすら思えてしまった。


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