瞳のうらで
「わ、私に話してたの!?あ、あぁ。うん。土砂降りだね。」
驚きと焦りで早口で話したから、嚙みまくってしまったと思う。
そんなことも気にせず畠元君は、
「雪。好き?」
なんてことを唐突に聞くから頭の回転がついていかない。
「雪は、、す、き、、、かな。」とだけいうと
「おれも。」
雪のことについて”すき”と言っているだけなのに、謎に照れてしまっている自分が恥ずかしい。
その後、しばらく沈黙がながれた。いや、きっと1秒ぐらいだったと思うが、私にとっては気まずすぎて、とてもとても長い時間に感じた。
「一緒に帰ろ?」
畠元君が私の顔を覗いている。
じわじわ自分の顔が赤くなっていっているのがわかる。