瞳のうらで



ぼたぼた大きい雪の塊が次から次へと空から降っている。



私と畠元君は並んで歩き、あの無口な畠元君がよく話した。


「今日の授業眠かったな。」とか「今日の給食おいしくなかった?」とか、「好きな教科なんなの?」とか。


言葉はツンとしているけどどこか優しさを感じられる、他愛の無い会話を続けた。





単純に楽しみたっかたけど、周りの誰かが見ているんじゃないか、と落ち着けなかった。








学校から15分ほど一緒に歩き、十字路で別れた。










「またあした。ありがとう、。一緒に帰ってくれて。」






畠元君の言葉は”豪速球”といっても過言ではない、とってもストレートな言葉だなってつくづく思う。







いつもはこんなに遠いと思ってた通学路がすごく短く感じた。
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