瞳のうらで




制服のブレザーで子犬をくるみ、温めながら家に帰った。はじめは早歩きで家へ急いだけど途中からは猛ダッシュで家まで何も考えずに走った。







帰宅すると案の定誰もいない。”チャンスだ”と思い高速で部屋を暖め、家にあった新しい段ボール箱にあたたかい自分のひざ掛けと藍香とクレーンゲームでとったサメのぬいぐるみを入れ、その中にまだ震えている子犬を入れた。





「大丈夫だからね。ちょっと待っててね。」と言い自分の部屋に駆け上がった。



自分のお小遣いと家においてある緊急時用のお金を握りしめ土砂降りの中近くのホームセンターへ自転車をとばした。




ごはん、おやつ、シャンプー、リンス、コーム、トイレシート、首輪、リードを買い、また高速で帰った。
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