手が届くその距離に〜大好きな人〜
「遼は、、困ってる人をほっとけなくてな。
きっと駿の存在も大きかったんだろう。
だからこそ厳しくて熱くなりやすいんだ
そのぶん、苦しみや辛さを誰にも打ち解けてくれなくてな。普通の顔して体調崩して、でも使命を果たしたかったんだろうな。」

遼…そうだったんだ

「父さん…そんな恥ずかしいこと言わないでくれ。」

遼が恥ずかしそうだった

「美緒。」

遼は

「父さんが言ってたことはほんとだ。
俺の使命は苦しんでる人を助けることだ。
だから、ほっとけないし、俺は自分を捨ててまで患者を助けたいと思っている。
それが俺にできる唯一のことだ。」

ごめんね、、苦しんでることに気がつかなくて

過去に苦しんでるぶん、私ができることは

「お父さん。お母さん。

遼さんは、使命を果たしていました。

一生懸命に患者さんと向き合っている遼が
私は大好きです。尊敬もしています。

これからも、遼さんと一緒にいることを許してほしいです。」

私ができること、、、


それは


遼とちゃんと向き合うこと


1人で抱え込んで、使命だと思う遼の辛さや苦しみに

寄り添うことだと思った


「美緒さん。」

遼のお母さんが喋り始めた

「遼のこと、これからもよろしくお願いします。」

お父さんも

「俺からも、よろしくお願いします。」

頭を下げらたから

「いや、、えっと、私こそ、ふさわしい人になれるように努力します!だから、これからもよろしくお願いします。」

隣にいた遼は

「よかったな。」

笑っていた

結婚を了承してくれて

式を挙げるのは4年後の3月に決まった

私が教師になる手前の月にと

遼の家族が配慮してくれた
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