夏色の風が吹く


「いつもの事じゃない?こうやって朝声かけるのもさ」と微笑む風瀬。

「それでも急に声を掛けられると心臓に悪いからやめてよね!」と風瀬の笑顔にドキッとしてしまい焦って少しキツく当たってしまった。
そんな私の気持ちを知らない風瀬。いつも通り接してくるのだ。

「そういえば今日クラス替えだな。」

「そうだね。風瀬はどこの組になりそう?」

「俺は1組な気がするな‪〜。なんとなく夏海と離れる気がするんだけどな。」
と、少し歯を見せて「ニッ」と笑う風瀬。
そして何かを思いついたような顔をした風瀬は口を開いた
「こんなうるさい奴ともう1年クラス同じは懲り懲りだぜ」

「なっ!?こんなうるさい奴ですって!?私だってこんな鬱陶しい人とは同じクラスにはなりたくないね!」
と、思ってもないことを口にする私。
(ほんとは風瀬ともなりたいと思ってるんだけどね…)
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