空の色
瀬野先生が言ってた通り、アブレーション治療はサクッと終わった。

治療後は動かないでベッドで寝てるだけ、、、

なみ「はぁ、、ひますぎ……」
でも、すぐに眠くなって、かなり眠ってしまった。

コンコン...

瀬野先生(おっと、まだ寝てたか。ちょっと聴診しておこうかな。)

なみ「ん、、、、?」

瀬野先生「あ、ごめんごめん、起こしちゃったな。聴診させて。」

なみは小さく頷いた。

瀬野先生「よし、大丈夫そう。」

なみ「ねぇ、瀬野先生??」

瀬野先生「ん?なんか、体調悪い?」

なみ「うんん、ありがと…」

瀬野先生「どういたしまして。これが俺の仕事だからね、あはは。」

瀬野先生(なみが素直すぎる、、、なんかあったのか、、、嫌な予感しかしない....)

pipipip....

瀬野先生「はい!あー。今行く。」

瀬野先生「じゃぁ、なみ、大人しくしてるんだぞ。」

なみ「はーい」

瀬野先生が病室を出て行った。

なみ(はぁ、、、ここ一年入院ばっか。。。って、全部私が悪いのか。。。)ゴホッゴホッ、、、

なみ「なんか、咳も出るし..また、入院長引くとか言われるんだろうな...」

真っ白な天井を見つめてたら、自然に涙が溢れてきた。

なみ「パパとママとお兄ちゃんに会いたいな...」

ガラガラ...

大輔「なみ、どうした?」

私は慌てて目からこぼれた涙を拭いた。
なみ「なんでもないゴホッゴホッ」

大輔「ちょっと聴診させて。服めくるよ?」

なみ「...」

大輔「はい。おっけー。んー。少し喘鳴聞こえるから、点滴追加して、吸入少し寝ながらやろう。」

なみ「....」

大輔「なみ?なんかあった??」

なみ「.....入院長引く?」

大輔「大丈夫。今のところ、別に大きな発作じゃないから、今回の入院期間に影響は無いよ。今のところね。」

なみ「よかった...」

大輔「どうした?今日は素直だな?」

なみ「いつも抵抗するわけじゃないのー!」
と言い顔だけ大輔がいない方向に向けた。

なみ「もう、生きるのに疲れちゃったよ...」
聞こえるか聞こえないかくらいの声で言ったのに、大輔にはしっかり聞こえてた。

大輔「なみ...、なみは、すごい頑張ってるよ。それをみんなわかってる。お前が脱走しても、絶対に俺たちが救う。一人じゃないんだ。一人で抱え込むなよ。」
と言って、なみの頭を撫でた。

なみは、涙をこぼしながら頷くだけだった。

大輔「はい!よし、泣くのおわり。発作でちゃうから、、、、」

少し困り顔で、なみの涙をティッシュで拭いてくれた。







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