空の色

思い出

自動ドアが空くと同時に、消毒液の嫌な匂い。
もうずっと慣れない。。。小さい頃の思い出から今までこの病院にはたくさんの思い出がある…


嫌なことは思い出さないように、足早に瀬野先生の後についていく。


瀬野先生「はい、じゃぁここ入って、まず診察して、その後点滴な!」

空いてた診察室に入る。私は座らずずっと立ったままで立ち尽くしてた。

瀬野先生「おいおい、こっちのベッド横になってていいから。」
と、ポンポンとベッドを叩いた。

私は無言のまま靴を脱いでベッドに横になった。

なみ「ねぇ、、、本当に点滴しなきゃダメ??」

瀬野先生「当たり前だろ!!明日楽しみなんだろ??」

なみ「そうなんだけどさ、、、まだ入院するとも私言ってないよ?」

瀬野先生「は?それは決定事項だから。明日デートしてそしたら、入院な。」

なみ「はぁ、、、いつ退院できる?」

瀬野先生「それは、お薬との相性次第かな?」

なみ「嫌だなー、、、、」

瀬野先生「はいはい、色々考えてたら嫌になるからさっさとやってしまおう!!まずは聴診から!」

と言いいつもみたいに勝手に服を捲って診察を始めた。

瀬野先生「よしよし、次は点滴〜!腕まくって〜」

手際よく準備をし、私は横になって点滴を受けた。


なみ「ねぇ、なんでそんなに、私に構ってくれるの??」

瀬野先生「え?なんでかって?わからないの?」

なみ「うん、、、私の手術を最初にしたから??」

瀬野先生「アメリカの病院にいた俺が日本に来て、手術をして、10年間日本にいるかわかる??」

なみ「わかんない、、、」

瀬野先生「ふーーーーーん、、、」

.....

トントン

大輔「失礼しまーす。」

瀬野先生「あ、きたきたー!!」

なみ「え、、、なんで大輔くるの、、、」

大輔「一応診察しようと思ってさ、はいはい、服捲りまーす!!」

なみ「勝手に....はぁ、、、」

瀬野先生「いいじゃんいいじゃん、明日お出かけするんだし、念には念をってやつだよ。」

大輔「はーい!もしもしするからね〜!あははは」

なみ「うざ、、、」

って、ふざけてたのに、聴診の時は見たこともないくらいの真剣な顔だった。
聴診終わって、瀬野先生と大輔何話してたけど、ヒソヒソ話で全然聞こえなかった。

そして、点滴も終わって、私は瀬野先生の家に帰った。




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