空の色
入院3日目

いつもよりも目覚めが悪かった。
少し頭痛がして、息も少し苦しかった。

コンコン、、
大輔「入るよ〜。」

私「…」
私は布団を被って返事はしなかった。

大輔「どうした?体調悪い?」 

私「…」
最悪だ。めちゃくちゃ体調が悪い…って思ってても反射的に隠そうとしてしまう自分がいた。

大輔「体調悪いのねハハハ、、、わかりやすいなー。なみは。いいからお布団から出てきて、苦しくなって喘息出ちゃうから。」

私は目の部分だけ布団から出して。小さく頷いた。

大輔「大丈夫だから、まずは聴診しよう。服まくって。」
と言いながら、布団も服も手際良く捲られた。

終始無言の私の顔色を伺いながら、大輔はさっと診察を終えた。

大輔「うん、そうだなー…薬変えてみようかな…」

なみ「退院したい…」
小さな声で呟いたが、大輔はすぐに真剣な顔で答えた。

大輔「駄目。こんな状態で退院させる医者なんていないよ。喘息が落ち着いても、心臓の方もあるから。今回の入院は少し長くなるからって、、、まじで脱走とかするなよ。わかったか?」

私は少し怒ってるように感じた大輔の顔を見ることはできなかった。


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