蒼春
花火大会が始まる30分前になったが、ここで蓮と徳島先輩がいなくなってしまった。
どこに行ったのだろうかと心配していると、一ノ瀬先輩が大丈夫だと言うので察することができた。
「まだ行きたいところある?」
『あ、りんご飴買いに行ってもいいですか?』
「じゃあ俺が買ってくるよ」
『いや、すぐ帰ってくるので待っててください!』
そう言って、さっき4人で通った道を戻る。
しばらく走った後、先輩の視界から外れたところでしゃがみ込んだ。
やっぱり痛い……。
普段はスニーカーしか履かないせいかサンダルを履き慣れていない私のつま先やかかとからは出血していた。
電車に乗ってからずっと痛かったが先輩たちに心配をかけたくなかった。
蓮がずっと前から楽しみにしてたのを知っていたから…。
…とりあえず、どうにかしないと。
ヴーヴー
携帯が追い討ちをかけるように鳴り出す。
電話かな?誰だろ…。
『もしもし…?』
「乃蒼ちゃん今どこ?」
一ノ瀬先輩だ。…電話越しにすごく息切れしているのが分かった。
『あ、大丈夫ですよ。すぐ戻ります。』
「そう言うことじゃなくて……。」
『?』
「乃蒼ちゃん、今何してるの?」
『何って、りんご飴買いに…』
「本当に?」
『え、…なんでですか?』
「今、俺から見える乃蒼ちゃんはりんご飴なんか持ってないけど。」
そう言われて前を向くと、
…さっきまで電話していた先輩が心配そうな顔をして立っていた。
どこに行ったのだろうかと心配していると、一ノ瀬先輩が大丈夫だと言うので察することができた。
「まだ行きたいところある?」
『あ、りんご飴買いに行ってもいいですか?』
「じゃあ俺が買ってくるよ」
『いや、すぐ帰ってくるので待っててください!』
そう言って、さっき4人で通った道を戻る。
しばらく走った後、先輩の視界から外れたところでしゃがみ込んだ。
やっぱり痛い……。
普段はスニーカーしか履かないせいかサンダルを履き慣れていない私のつま先やかかとからは出血していた。
電車に乗ってからずっと痛かったが先輩たちに心配をかけたくなかった。
蓮がずっと前から楽しみにしてたのを知っていたから…。
…とりあえず、どうにかしないと。
ヴーヴー
携帯が追い討ちをかけるように鳴り出す。
電話かな?誰だろ…。
『もしもし…?』
「乃蒼ちゃん今どこ?」
一ノ瀬先輩だ。…電話越しにすごく息切れしているのが分かった。
『あ、大丈夫ですよ。すぐ戻ります。』
「そう言うことじゃなくて……。」
『?』
「乃蒼ちゃん、今何してるの?」
『何って、りんご飴買いに…』
「本当に?」
『え、…なんでですか?』
「今、俺から見える乃蒼ちゃんはりんご飴なんか持ってないけど。」
そう言われて前を向くと、
…さっきまで電話していた先輩が心配そうな顔をして立っていた。