蒼春
蓮side
ここ2週間、乃蒼の元気がない。
大丈夫かと心配していた矢先、部屋に閉じこもったまま出てこなくなってしまった。
…蒼生と何かあったのかな。
正直、それくらいしか思いつかなかった。
学校でいじめられてるのも見たことがないし、悪口を言われてるのも聞いたことがない。
「蒼生、乃蒼となんかあった?」
「いや、なんもないけど。どうした?」
「いや、…なんでもない。」
むやみに乃蒼の今の状況を話すわけにはいかない。
それから乃蒼は学校に行かなくなった。
乃蒼の部屋の前で何度も話しかけようとしたけれど、もし中学の時のような精神状態なら…と考えると勇気が出なかった。
でも、ピアスを開けた後からだんだん様子がおかしくなっていたことには気づいていた。
1週間前には夜中に隣の部屋から
『もう…やめて。』
という声を聞いた。
ただの寝言だと思っていたが、それが悲痛な心の叫びだと気づいたのは今日になってからだった。
珍しく蒼生に呼び出された。
「どうした?」
「乃蒼ちゃんの事なんだけど…」
「おう。」
「…」
蒼生の顔が歪む。
「俺らの学年の女子から、いじめられたらしい。」
…マジかよ。
一番恐れてたことは、すでに現実に起きてしまっていた。
ここ2週間、乃蒼の元気がない。
大丈夫かと心配していた矢先、部屋に閉じこもったまま出てこなくなってしまった。
…蒼生と何かあったのかな。
正直、それくらいしか思いつかなかった。
学校でいじめられてるのも見たことがないし、悪口を言われてるのも聞いたことがない。
「蒼生、乃蒼となんかあった?」
「いや、なんもないけど。どうした?」
「いや、…なんでもない。」
むやみに乃蒼の今の状況を話すわけにはいかない。
それから乃蒼は学校に行かなくなった。
乃蒼の部屋の前で何度も話しかけようとしたけれど、もし中学の時のような精神状態なら…と考えると勇気が出なかった。
でも、ピアスを開けた後からだんだん様子がおかしくなっていたことには気づいていた。
1週間前には夜中に隣の部屋から
『もう…やめて。』
という声を聞いた。
ただの寝言だと思っていたが、それが悲痛な心の叫びだと気づいたのは今日になってからだった。
珍しく蒼生に呼び出された。
「どうした?」
「乃蒼ちゃんの事なんだけど…」
「おう。」
「…」
蒼生の顔が歪む。
「俺らの学年の女子から、いじめられたらしい。」
…マジかよ。
一番恐れてたことは、すでに現実に起きてしまっていた。