蒼春
第1章
First
〜プロローグ〜
???side
小3の夏休み、1人で公園の大きい桜の木陰に座っていると上から声が降ってきた。
『ねぇねぇ、そこの君!一緒に遊ばない?』
俺は声のする方へ顔を上げた。
茶髪のボブカットで花柄のワンピースを着ている、この辺では見たことのない女の子だった。
サーっと生ぬるい風が二人の間を駆け抜けていく。
かわいいな…じゃなくて、誰だ?俺に話しかけてくるなんて…。
驚きすぎて声も出なかった。
『あれ?聞こえてない?いや、動いたんだから聞こえてはいるか…』
一人で自問自答している。なんなんだ?
「え、いや、あの…。」
『あ、良かった〜。反応してくれた。ねぇ、遊ぼ!』
君はずっと前から友達だったかのように俺の手を取って歩き始めた。
…嬉しかった。
周りの人達は俺のことをゴミを見るような目で見てくる。
学校では汚い、臭い、気持ち悪いなどと罵られている。
もちろん話しかけてくるような人なんていなかった。
俺は嫌いだった。見た目ですべてを決め付けてくる周りの人間が。
本当の俺を見ようともしてくれない人たちが。
時々話しかけてくる奴もいたけど、そいつらはみんな罰ゲームだったり興味半分だった。
俺もほとんど反応しなかったから、すぐ話しかけてこなくなった。
どうせこいつもみんなと同じで興味半分で話しかけてるだけだろ。
…そう思ってた。
だけど、君だけは違った。
あの日から毎日俺を見つけては横に座ってきて、飽きずに笑顔で話しかけてきた。
???side
小3の夏休み、1人で公園の大きい桜の木陰に座っていると上から声が降ってきた。
『ねぇねぇ、そこの君!一緒に遊ばない?』
俺は声のする方へ顔を上げた。
茶髪のボブカットで花柄のワンピースを着ている、この辺では見たことのない女の子だった。
サーっと生ぬるい風が二人の間を駆け抜けていく。
かわいいな…じゃなくて、誰だ?俺に話しかけてくるなんて…。
驚きすぎて声も出なかった。
『あれ?聞こえてない?いや、動いたんだから聞こえてはいるか…』
一人で自問自答している。なんなんだ?
「え、いや、あの…。」
『あ、良かった〜。反応してくれた。ねぇ、遊ぼ!』
君はずっと前から友達だったかのように俺の手を取って歩き始めた。
…嬉しかった。
周りの人達は俺のことをゴミを見るような目で見てくる。
学校では汚い、臭い、気持ち悪いなどと罵られている。
もちろん話しかけてくるような人なんていなかった。
俺は嫌いだった。見た目ですべてを決め付けてくる周りの人間が。
本当の俺を見ようともしてくれない人たちが。
時々話しかけてくる奴もいたけど、そいつらはみんな罰ゲームだったり興味半分だった。
俺もほとんど反応しなかったから、すぐ話しかけてこなくなった。
どうせこいつもみんなと同じで興味半分で話しかけてるだけだろ。
…そう思ってた。
だけど、君だけは違った。
あの日から毎日俺を見つけては横に座ってきて、飽きずに笑顔で話しかけてきた。