蒼春
乃蒼side
家に帰ると、上機嫌な兄と鉢合わせた。
「お、お疲れ。今日ちゃんと部活見に来てたじゃん。久しぶりのバレー、どーだった?」
『べ、べつに…。』
「ふーん、俺には目がキラキラしてるように見えたんだけどなぁ~。」
なんだか嬉しそうな声で言ってくる。多分、こいつは気づいているんだろうな。
『う、み、見てたの…?』
「あぁ、どんな反応するか見たくてな。特に蒼生のバレーを見てる時のお前をな。」
『蒼生って?』
「一ノ瀬蒼生。明るい茶髪いただろ?アタックめっちゃうまかったやつ。あいつだよ。あいつのスパイクどうだった?」
『……。』
なんでここで一ノ瀬先輩が出てくるの?まさか、あの人のプレーを見せるために私を部活に呼んだの…?
「おーい、聞いてるかー?」
『……った。』
「え?」
聞こえてるのか、聞こえてないのか分からない反応をしてくる。
『っあー、もう正直にいうよ。凄かった…。あんたも一ノ瀬先輩も。』
私は今まで言おうと思って心に溜まっていた気持ちを一つ一つ吐き出していった。
『県選の大会を見に行った時にいた、あの時の人みたいだった…。覚えてる?私が上手だって騒いでた人。』
「ああ、もちろん覚えてるよ。俺もそいつのプレーに魅了されたからな。」
もう1回あの人のプレーを見たい。
そんな私の気持ちを見透かしたように蓮は続けて言った。
家に帰ると、上機嫌な兄と鉢合わせた。
「お、お疲れ。今日ちゃんと部活見に来てたじゃん。久しぶりのバレー、どーだった?」
『べ、べつに…。』
「ふーん、俺には目がキラキラしてるように見えたんだけどなぁ~。」
なんだか嬉しそうな声で言ってくる。多分、こいつは気づいているんだろうな。
『う、み、見てたの…?』
「あぁ、どんな反応するか見たくてな。特に蒼生のバレーを見てる時のお前をな。」
『蒼生って?』
「一ノ瀬蒼生。明るい茶髪いただろ?アタックめっちゃうまかったやつ。あいつだよ。あいつのスパイクどうだった?」
『……。』
なんでここで一ノ瀬先輩が出てくるの?まさか、あの人のプレーを見せるために私を部活に呼んだの…?
「おーい、聞いてるかー?」
『……った。』
「え?」
聞こえてるのか、聞こえてないのか分からない反応をしてくる。
『っあー、もう正直にいうよ。凄かった…。あんたも一ノ瀬先輩も。』
私は今まで言おうと思って心に溜まっていた気持ちを一つ一つ吐き出していった。
『県選の大会を見に行った時にいた、あの時の人みたいだった…。覚えてる?私が上手だって騒いでた人。』
「ああ、もちろん覚えてるよ。俺もそいつのプレーに魅了されたからな。」
もう1回あの人のプレーを見たい。
そんな私の気持ちを見透かしたように蓮は続けて言った。