蒼春
「30分後に花火が上がります。全校のみなさんは校庭に出てください。」
バンドのステージが終わった体育館に、アナウンスが響き渡る。
青と夏は最高のステージだった。
体育館にいた全員がバンドの演奏に魅了され、盛り上がらなかった人など1人もいなかった。
『花火だってー!行こ!』
『うん!』
楓につられて校庭に向かおうとする。
…あれ、ミサンガがない。
『ごめん、2人とも先に行ってて!忘れ物したみたい!』
そう言い残して部室に向かう。落としたとすれば、あそこしかない。
実は、先輩を探していた時に一度部室のマットに足を引っ掛けて転んでしまったのだ。
部室に到着してマットのあたりを探してみる。
『あれ、ないなぁ…。』
あのミサンガ、絶対無くしちゃいけないものなのに…。
「あれ?ここで何してるの?」
『一ノ瀬先輩…。』
「早くしないと花火始まっちゃうよ?」
『実はミサンガを探してて。』
「…俺も一緒に探すよ。」
『そんなっ、花火始まっちゃいますよ!?』
「2人で探した方が早く見つかるでしょ?そしたら一緒に花火見れるじゃん。」
『ありがとうございます…。』
探し始めてから20分くらい経っただろうか、未だにミサンガは見つからない。
…どうしよう、花火に間に合わない!
「これから花火が始まります。校庭の中心にご注目ください。」
『先輩、もう諦め…』
「あ、あった。」
ドォン
先輩が見つけたのと同時に、花火が打ち上がった。
バンドのステージが終わった体育館に、アナウンスが響き渡る。
青と夏は最高のステージだった。
体育館にいた全員がバンドの演奏に魅了され、盛り上がらなかった人など1人もいなかった。
『花火だってー!行こ!』
『うん!』
楓につられて校庭に向かおうとする。
…あれ、ミサンガがない。
『ごめん、2人とも先に行ってて!忘れ物したみたい!』
そう言い残して部室に向かう。落としたとすれば、あそこしかない。
実は、先輩を探していた時に一度部室のマットに足を引っ掛けて転んでしまったのだ。
部室に到着してマットのあたりを探してみる。
『あれ、ないなぁ…。』
あのミサンガ、絶対無くしちゃいけないものなのに…。
「あれ?ここで何してるの?」
『一ノ瀬先輩…。』
「早くしないと花火始まっちゃうよ?」
『実はミサンガを探してて。』
「…俺も一緒に探すよ。」
『そんなっ、花火始まっちゃいますよ!?』
「2人で探した方が早く見つかるでしょ?そしたら一緒に花火見れるじゃん。」
『ありがとうございます…。』
探し始めてから20分くらい経っただろうか、未だにミサンガは見つからない。
…どうしよう、花火に間に合わない!
「これから花火が始まります。校庭の中心にご注目ください。」
『先輩、もう諦め…』
「あ、あった。」
ドォン
先輩が見つけたのと同時に、花火が打ち上がった。