転生したら、魔王の側近でした
魔法石を手に持って僕は八咫烏に微笑むと、僕がいつも魔導具を作るために使ってる道具を取り出すと作業に取り掛かった。



「アーサー、ティム。強化出来たよ」

僕が2人の武器を片手にクラル様の部屋に入ると、2人は同時に僕の方を向く。

「……剣、前よりも軽くなってる……」

アーサーは、僕から剣を受け取るとそう呟いた。

「結構重かったから……魔法薬で使いやすいように軽さを調節したんだけど……」

「丁度良いよ!ありがとう……!」

剣を腰に差して、アーサーは笑う。ティムは、杖に埋め込まれた魔法石を見つめてた。

「……ルーチェ、これは何?」

ティムは、魔法石を見つめながら首を傾げる。

「魔法石だよ。武器には、必ず魔法石が埋め込まれてるんだけど……」

僕がそう言うと、2人は驚いた顔を見せた。

「……その反応……もしかして、知らないの?皆、知ってるもんだと思ってたよ」

僕がそう言うと、椅子に座って頬杖を付いてたクラル様は「……習うはずだけど」と2人を見つめた。

「冒険者育成学校に通ってるなら、絶対に習うはずだけど……その服に描かれてる紋章は、冒険者育成学校のものだ……2人は、その学校の生徒なんだろう?」

クラル様の言葉に、2人は同時に「そうです」と頷く。
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