婚約者に売られたドン底聖女ですが敵国王子のお飾り側妃はじめました
「あぁ。国王陛下の誕生日パーティーだ」
レナートが簡単に説明してくれる。
「それなら息子であるレナートが出席するのは当然でしょうけど、なんで私も?」
「お前が出席するのも当然だ。なにせ俺のただひとりの妻なんだから」
オディーリアは慌ててしまった。妻として出席するだなんて、荷が重すぎる。
(公の場で妻としての務めを果たすなんて、私にできるかしら)
「あなたの感情はどうでもいい。戦いの女神がレナート殿下のそばにいることを示すことが重要なのですから」
鋭い声でハッシュは言う。相変わらず、クロエの実兄とはとても思えない陰気なオーラを振りまいていた。
「アテナってまさか私?」
オディーリアが聞き返すと、レナートは笑って首を横に振った。
「そんなに難しく考えることはない。戦場で大きな話題をさらった美しい女神を王宮の連中もひとめ見たがってるんだよ」
「でも、アテナの噂はレナートの策略で!」
(本当の私は、もうなんの力も持っていない)
「なんでもいいから、一緒に来い。俺も美しく着飾ったお前とダンスを踊ったりしたいしな」
「ダンスなんて無理ですよ!」
レナートが簡単に説明してくれる。
「それなら息子であるレナートが出席するのは当然でしょうけど、なんで私も?」
「お前が出席するのも当然だ。なにせ俺のただひとりの妻なんだから」
オディーリアは慌ててしまった。妻として出席するだなんて、荷が重すぎる。
(公の場で妻としての務めを果たすなんて、私にできるかしら)
「あなたの感情はどうでもいい。戦いの女神がレナート殿下のそばにいることを示すことが重要なのですから」
鋭い声でハッシュは言う。相変わらず、クロエの実兄とはとても思えない陰気なオーラを振りまいていた。
「アテナってまさか私?」
オディーリアが聞き返すと、レナートは笑って首を横に振った。
「そんなに難しく考えることはない。戦場で大きな話題をさらった美しい女神を王宮の連中もひとめ見たがってるんだよ」
「でも、アテナの噂はレナートの策略で!」
(本当の私は、もうなんの力も持っていない)
「なんでもいいから、一緒に来い。俺も美しく着飾ったお前とダンスを踊ったりしたいしな」
「ダンスなんて無理ですよ!」