婚約者に売られたドン底聖女ですが敵国王子のお飾り側妃はじめました
オディーリアの胸のうちを見透かしたように、レナートは「あぁ」とつぶやいた。
「お前の元婚約者とは違うということか。たしかに、それは嬉しい褒め言葉だな」
「はい」
「だがな、オディーリア」
レナートはぐっとオディーリアに顔を近づける。鼻先が少しだけ触れ合う。
「褒め言葉ってのは、もっとわかりやすく伝えるもんだ。強くてかっこいい! とかな。ほら、言ってみろ」
「別に……かっこいいとは思っていません」
「かわいくねぇ……」
こんなふうにして、オディーリアの新しい暮らしは幕を開けたのだった。
「お前の元婚約者とは違うということか。たしかに、それは嬉しい褒め言葉だな」
「はい」
「だがな、オディーリア」
レナートはぐっとオディーリアに顔を近づける。鼻先が少しだけ触れ合う。
「褒め言葉ってのは、もっとわかりやすく伝えるもんだ。強くてかっこいい! とかな。ほら、言ってみろ」
「別に……かっこいいとは思っていません」
「かわいくねぇ……」
こんなふうにして、オディーリアの新しい暮らしは幕を開けたのだった。