婚約者に売られたドン底聖女ですが敵国王子のお飾り側妃はじめました
その夜のことだった。レナートがオディーリアの部屋を訪ねてきた。彼はいつもふらりと気ままに顔を見せに来るのだ。
「どうだ? クロエとは仲良くなれたか」
「友達に……なりました」
いつも通りの無表情に見えて、彼女が少し照れていることにレナートは目ざとく気がついた。彼の口から、ふっと自然に笑みがこぼれる。
「そりゃ、よかったな」
「そういえば……レナートは私のことが好きなんですね」
レナートは驚愕の表情でオディーリアを見返した。
「一体どうした? 超がつくネガティブ娘だったくせに」
「クロエがそう言ったので……クロエが言うならそうなのだろうと思いました」
「すっかり手懐けられたな、クロエに。ていうか、なんで俺じゃなくてクロエに懐くんだ?」
レナートは不満げな顔でぼやく。が、オディーリアの嬉しそうな顔を見て「まぁ、いいか」と笑った。
「どうだ? クロエとは仲良くなれたか」
「友達に……なりました」
いつも通りの無表情に見えて、彼女が少し照れていることにレナートは目ざとく気がついた。彼の口から、ふっと自然に笑みがこぼれる。
「そりゃ、よかったな」
「そういえば……レナートは私のことが好きなんですね」
レナートは驚愕の表情でオディーリアを見返した。
「一体どうした? 超がつくネガティブ娘だったくせに」
「クロエがそう言ったので……クロエが言うならそうなのだろうと思いました」
「すっかり手懐けられたな、クロエに。ていうか、なんで俺じゃなくてクロエに懐くんだ?」
レナートは不満げな顔でぼやく。が、オディーリアの嬉しそうな顔を見て「まぁ、いいか」と笑った。