婚約者に売られたドン底聖女ですが敵国王子のお飾り側妃はじめました
「うわっ、このお茶すっごい美味しい~」
「そりゃそうよ! 超希少な舶来品だもの。厨房を漁ってみたら、高級品があれこれいっぱい放置されててさ~勿体ないったらないわ。これだから男所帯はダメねぇ」
「てゆーか、この優雅な生活が羨ましすぎる! 僕なんて朝っぱらから、男・男・男に囲まれて剣を振り回してさぁ」
クロエとマイトは息もぴったりに、延々とマシンガントークを繰り広げている。
今日は曇りの多いナルエフには珍しい晴天の日で、オディーリアとクロエは中庭で午後のティータイムを楽しむことにしたのだ。そこに稽古終わりでたまたま通りかかったマイトが参戦してきた形なのだが、もはやオディーリアはすっかり蚊帳の外に置かれていた。ふたりの会話のペースにはとてもついていない。
「マイトも側室になれば? レナート様なら許可してくれそう」
「うーん。優雅な暮らしには憧れるけど、僕こう見えても女好きだしねぇ」
「それは知ってる。ねね、マイト。うちのお兄ちゃんに女遊びを教えて上げてよ! あの人、いい年して実は童……」
オディーリアはすぅと息を吸うと、勇気を出してふたりの会話に割り込んだ。
「そりゃそうよ! 超希少な舶来品だもの。厨房を漁ってみたら、高級品があれこれいっぱい放置されててさ~勿体ないったらないわ。これだから男所帯はダメねぇ」
「てゆーか、この優雅な生活が羨ましすぎる! 僕なんて朝っぱらから、男・男・男に囲まれて剣を振り回してさぁ」
クロエとマイトは息もぴったりに、延々とマシンガントークを繰り広げている。
今日は曇りの多いナルエフには珍しい晴天の日で、オディーリアとクロエは中庭で午後のティータイムを楽しむことにしたのだ。そこに稽古終わりでたまたま通りかかったマイトが参戦してきた形なのだが、もはやオディーリアはすっかり蚊帳の外に置かれていた。ふたりの会話のペースにはとてもついていない。
「マイトも側室になれば? レナート様なら許可してくれそう」
「うーん。優雅な暮らしには憧れるけど、僕こう見えても女好きだしねぇ」
「それは知ってる。ねね、マイト。うちのお兄ちゃんに女遊びを教えて上げてよ! あの人、いい年して実は童……」
オディーリアはすぅと息を吸うと、勇気を出してふたりの会話に割り込んだ。