ここは会社なので求愛禁止です! 素直になれないアラサー女子は年下男子にトロトロに溺愛されてます。
「お風呂ありがとうございました」

 湯上がりの彼女は少し頬がピンク色に染まり、まだ乾ききれていない綺麗な黒髪が妙に色っぽい。ちょっと恥じらっている姿が堪らないし、なにしろパジャマが可愛すぎる! 想像していた物は暗い色の普通のパジャマかな?と思っていたのに想像と全く真逆の水色のフワフワ生地のパジャマって……そりゃ反則じゃないですか? 今すぐ抱きしめたい! むしろ抱きたい!

「なぁ、誠……やっぱりお前帰らない?」

「……帰らないよ」

 だよな……と落胆。

 さすがに三人同じ部屋に眠るのは俺自身が嫌だったので誠が普段使っている布団をリビングに敷いて寝てもらう事にした。嫌だ! と誠は駄々をこねていたがそんな物は知らない。嫌がる誠を横目に淡々と布団を敷いた。

「じゃあ俺らは寝るから、おやすみ」

「ま、誠さん、お、おやすみなさい」

 なんだか後ろでぶつくさ誠が文句を言っていたようだがスルーした。
 誠をリビングに残し彼女と寝室へ向かう。
彼女の表情を見てすぐに分かる、多分少し警戒している。誠もいるし、今日は既にもう二回彼女を抱いたので体力的にも彼女にはきついだろうと思い今夜はぐっと我慢することに決めた。

 (誠が居なかったらまた抱いてたかもな……)
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