ここは会社なので求愛禁止です! 素直になれないアラサー女子は年下男子にトロトロに溺愛されてます。
 メンズ服も見て回ったが、本当にこんなイケメンが自分の彼氏だなんて信じられないと思えるくらいすれ違う度に女の人達が松田を見て振り返っていた。

「ねぇ、そろそろ下着見に行きたいから大雅はどっかその辺のカフェで待っててよ」

「は!? お前本気で真紀と下着見に行こうとしてんのか!? 絶対ダメ!」

「えー、真紀さんいいよね? 私見た目も心も女だからっ!」

 お願いっ、と言われんばかりにキラキラとした目で見つめられてしまってはいいよ、としか言えない。

「あぁ、うん、私は大丈夫よ」

「ほらねー! じゃあ男性禁止なんで大雅はどっか行ってて!」

「え……本当に大丈夫ですか?」

 心配そうに眉間に皺を寄せ私に問いかける松田に「大丈夫よ」と返事をし誠と二人で下着を見に行く事にした。
 松田は少ししょんぼりした背中で一人カフェに向かって歩いて行った。
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