ここは会社なので求愛禁止です! 素直になれないアラサー女子は年下男子にトロトロに溺愛されてます。
午後の業務を終え、定時で帰れる。
隣の松田を見るとまだパソコンをいじっているので多分定時では上がれ無さそうだと感じとる。
「じゃあ、松田君私先に上がるわね」
「あっ、はい、俺まだ少し残ってるんで、すいません」
「頑張ってね」
「はい、水野さん、気をつけてくださいよ、帰り道」
「何歳だと思ってるのよ、じゃあまた明日ね」
一人寂しく会社を出る。
今日も外はクリスマスの音や光で賑やかだ。
「真紀さんっ!」
後ろから名前を呼ばれた。聞き覚えのある高い声。
――マコト
振り返ると真っ白なコートに身を包んでいる誠が目に入った。
ドクドクと心臓が早く動き出す。身体が重い。誠の白いコートとは真逆のモヤモヤと真っ黒い何かが私を包みそうになる。
ああ、このモヤモヤは知っている。
走っても走っても振り切れる事のない、モヤモヤ。
それでも平然を装い私は返事をする。
隣の松田を見るとまだパソコンをいじっているので多分定時では上がれ無さそうだと感じとる。
「じゃあ、松田君私先に上がるわね」
「あっ、はい、俺まだ少し残ってるんで、すいません」
「頑張ってね」
「はい、水野さん、気をつけてくださいよ、帰り道」
「何歳だと思ってるのよ、じゃあまた明日ね」
一人寂しく会社を出る。
今日も外はクリスマスの音や光で賑やかだ。
「真紀さんっ!」
後ろから名前を呼ばれた。聞き覚えのある高い声。
――マコト
振り返ると真っ白なコートに身を包んでいる誠が目に入った。
ドクドクと心臓が早く動き出す。身体が重い。誠の白いコートとは真逆のモヤモヤと真っ黒い何かが私を包みそうになる。
ああ、このモヤモヤは知っている。
走っても走っても振り切れる事のない、モヤモヤ。
それでも平然を装い私は返事をする。