ここは会社なので求愛禁止です! 素直になれないアラサー女子は年下男子にトロトロに溺愛されてます。
「誠さんはほんと〜にお酒が強いのねぇ、でも負けたくないのよぉ、ん〜松田君が好きなのよ〜初めてこんなに好きになった人なのよ……だからって言うわけじゃないけど、誠さんの気持ちが何とな〜く分かるのよぉ」

「真紀さんもうベロベロでしょ?」

「いんやっ! まだ大丈夫よ〜、まだ誠さんと話したいのぉ」

「ったく……何を話したいのよ」

「ん〜色々よぉ……誠さんといがみあいたくないのよ……なんだかいつか誠さんに負けちゃう気がして……不安が募ってくのよ……だったら……ともだち、ん〜ライバルになりたいのよ……」

「真紀さん……大丈夫?」

「だいじょーぶ、だいじょーぶ、まらまだ負けないんだからね〜、誠さんには負けないんだからねぇ……」

 私は誠とは友達、いや、ライバル的な存在になってでもいいから仲良くしたいのだ。綺麗事だとは分かっているけれどこれから松田と一緒にいるのだから誠とは切っても切れない縁になるだろう。だだただ友達になりたい。そう思って今日は来たのだ。
 同じ人を好きな分、なんだか誠と腹を割って色んなことが話せた気がして気持ちがふわふわしていた。
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