ここは会社なので求愛禁止です! 素直になれないアラサー女子は年下男子にトロトロに溺愛されてます。
仕事中にちょこちょこ「好きです」「水野さん、可愛い」と松田が言ってくる。
その度に私も慣れずドキッとして動揺を上手く隠しきれない。いや、慣れるはずない!
それでもデートしたのはあのお詫びデートの一回だけ。松田が本気なのか揶揄っているのか未だによく分からない。
「ん〜久しぶりに定時で帰れそう」
商品企画が決まり、マーケティング部は色んなお店の売り上げなどを調べ、新発売としていつ世に出せば話題になるのか、どうSNSなどで広めていくかなどで連日激務に追われていた。
「ここ最近激務でしたよね……」
「松田君は本当よく頑張ってくれたよ〜ありがとう」
「そんな事ないですよ、じゃあ俺この資料を開発部に渡してそのまま直帰するんで、お疲れ様でした」
「うん、お疲れ様でした」
久しぶりに定時に帰れたのに一人部屋で残り物のご飯をチンして食べている三十歳の女って……
たまに無性に寂しくなる。寒いと何故か余計に人肌が恋しい、と毎年思ってしまう。
そんな時に限って何故か松田の顔が浮かんでお詫びデートの日を思い出してしまう。
楽しかったな……大きくて暖かい手だったな……と。
その度に私も慣れずドキッとして動揺を上手く隠しきれない。いや、慣れるはずない!
それでもデートしたのはあのお詫びデートの一回だけ。松田が本気なのか揶揄っているのか未だによく分からない。
「ん〜久しぶりに定時で帰れそう」
商品企画が決まり、マーケティング部は色んなお店の売り上げなどを調べ、新発売としていつ世に出せば話題になるのか、どうSNSなどで広めていくかなどで連日激務に追われていた。
「ここ最近激務でしたよね……」
「松田君は本当よく頑張ってくれたよ〜ありがとう」
「そんな事ないですよ、じゃあ俺この資料を開発部に渡してそのまま直帰するんで、お疲れ様でした」
「うん、お疲れ様でした」
久しぶりに定時に帰れたのに一人部屋で残り物のご飯をチンして食べている三十歳の女って……
たまに無性に寂しくなる。寒いと何故か余計に人肌が恋しい、と毎年思ってしまう。
そんな時に限って何故か松田の顔が浮かんでお詫びデートの日を思い出してしまう。
楽しかったな……大きくて暖かい手だったな……と。