強面お巡りさんはギャルを愛しすぎている

 小鳥遊家は代々警察官でお父様は警察庁のお偉いさんらしい。そんなお堅い家庭で育ったということもあり、少々生真面目な性格だ。
 結婚の挨拶で我が家に来た際にあまり笑わないうえに正座をしてどっしり構え自己紹介をする彼を見て、姉が「AIロボットなの?」と耳打ちしてきたことは記憶に新しい。

 (修一郎さんがロボット……それもいい)

 私には全部素敵に見えてしまう。これが惚れた弱みなのだろうか。

 食べている修一郎さんを見つめすぎていたのか、彼が私の視線に気付き少し居心地が悪そうにした。

「食べないのか?」
「ふふっ、食べます」


< 11 / 96 >

この作品をシェア

pagetop