強面お巡りさんはギャルを愛しすぎている

２章 私の秘密

　鬱陶しいほど眩しい光がカーテンの隙間から差し込んでくる。

「ん～～……今何時」

　サイドテーブルに手を伸ばし、枕に顔を伏せながらスマートフォンを手探りで探した。今日は修一郎さんが早出だから早めに起きないといけない。昨日寝室に入る前にアラームをいつもより一時間早くセットしたはずだから、鳴っていないということはまだ大丈夫だ。
　掴んだスマホを布団の中に入れ薄っすらと目を開けた。目が痛くなるほど煌々とした明るい画面に現れた時刻で一気に目が覚めた。

「ええ!?　六時三十分!? やばい、寝坊じゃんッ！」

　予定よりも一時間三十分寝過ごしている。飛び起きると隣で寝ていた修一郎さんの姿はなかった。彼が眠って居た場所はすでに冷たくなっている。
　扉の向こうからほんのり香ってくるコーヒーの匂いに急いでベッドから降りた。リビングに向かうと黒の革張りのソファに腰かけコーヒーを飲みながら新聞を読んでいる修一郎さんがいた。その姿はうっとりするほど絵になっていた。
　新居であるリビングは修一郎さんの雰囲気に合わせ家具はモノクロのモダンテイストで統一した。

　(やっぱりモノクロにしてよかった、最高に修一郎さんにあっている)