強面お巡りさんはギャルを愛しすぎている
差し出して来たのは同じく担当になるプロデュサーで三年先輩の羽鳥さんだ。そのバックには同志たる者達が”うんうん”と頷いていた。
なんで私が制服を着なければいけないのだ。
「い、嫌です。なんで私が」
「高橋さんみたいな清楚で美しい方に着てもらったら、なにかイイ案が湧くかもしれないからッ!」
またもやバックの男性陣が”うんうん”と頷いている。明らかに私に制服を着せてその姿を見たいだけだ。
しかし私は既婚者だ。そんなお願い聞き入れるわけにはいかない。
「私、二十五なんです。もう制服を着ていい年じゃないんです」
「制服に年齢制限なんてないよ! むしろ二十歳を超えてからの制服はロマンだッ!!」
「あー……なんだか頭が痛くなってくるのでやめてください……」
頭を抱えながらなかなか引かない羽鳥さんに私はイラつき始めた。