強面お巡りさんはギャルを愛しすぎている
「いいじゃないですか高橋さん。本当に何かいいアイディアが浮かぶかもしれないですし」
「そんな榊さんまでっ」
「一人で着るのは恥ずかしいでしょうから、もう一着あるのでどなたかと一緒に……」
「はいはーいッ!! 私着たいです!」
元気よく挙手してきたのは木下ちゃんだった。どうしてこう木下ちゃんは空気が読めないんだ。ここは誰も手を挙げず、”無理強いはいけないね”、で終わらせられそうだったのに。
「木下さんいい返事だね~! それじゃーいってみよー!」
何故か榊さんもノリノリだった。もしかして男性ってみんな制服好きなのか。
籠絡された私は渋々手渡された制服を木下ちゃんと女子更衣室で着替え、制服を着て廊下を歩くと周りからの視線が痛かった。恥ずかしすぎて、誰とも目を合わせられず小走りで会議室に戻ると男性に限らず女性からも歓声が上がった。
「凄いっ! 似合ってます! さすが、高橋さん!」
「清楚系って感じがしていいッ、最高だ! 気高くてその細い脚で踏まれたいッ!!」
羽鳥さんは指を組み、拝んできた。意味が分からない。
他の男性達も次々と感想を述べてきて会議室は大盛り上がりになっていた。