強面お巡りさんはギャルを愛しすぎている
私はスカイブルーのカラーシャツにネイビーのカーディガン、ブルー系のチェックのプリーツスカート。スカートとお揃いのリボンを緩く結んだ。
木下ちゃんは白のワイシャツに赤地にパステルイエローのストライプ柄のネクタイ。スカートは紺無地のタイト。韓国の女子高生スタイルだそうだ。
どちらも白ソックスのくるぶし丈でひと昔前とは真逆であることに驚いた。昔はもっとオーバーサイズやキャメルやピンクのカラーカーディガンが流行っていたのに、かなり時代の流れを感じだ。
「木下さんも顔が童顔だから、女子高生って言われてもいけますね」
「ホントですか~!? 嬉しい~~」
榊さんの一言に男性陣がまたもや”うんうん”と頷いた。確かに木下ちゃんはもうすぐ会社に入って二年目。私よりも制服がしっくりときていた。
木下ちゃんはその場でくるりと一回転し、スカートを翻した。
「小鳥遊先輩の方が凄いんですよ! シャツは二つボタンを開けた方がいいとか、スカートが少し長かったんですが、長さはウエストを折り返して短くするとか詳しかったんです! 私の通ってた学校身だしなみに厳しかったんで、制服のスカート短くしたことなかったです!」
「……たしかに高橋さんはだいぶ着こなしてる感があるよね」
ジロジロと榊さんに全身を見られ、私は顔を真っ赤にした。きちんと優等生のように着ようとする木下ちゃんについ癖で着こなし術を施してしまったことを後悔した。