強面お巡りさんはギャルを愛しすぎている
「いやー、高橋さんがこんなに若い方だとは思いませんでした」
「そんな二十代も半ばになって、少しずつ暑さに弱くなってきてしまいました」
愛想笑いで世間話をする。
三島さんは電話では少し年配な人かなっと想像していたが、四十代くらいの中年男性で役職は課長だった。
「さっそくノベルティのお話ですが……」
世間話も早々に鞄から資料を二部取り出し、一部を三島さんに手渡した。
以前今どきの女子高生の好みや傾向を調査し、集客が狙えるようなSNS映えを意識したノベルティを提案していた。かなり好感触だったが予算の話もあり、担当者の三島さんが難色を示した。そのため今回、削れる部分を削り外注先とも交渉し、これがギリギリだという費用を説明しに来た。
必死に説明をするとようやく三島さんからOKが出た。