強面お巡りさんはギャルを愛しすぎている
次はマスカラとアイラインと……メモを見ながら次々とカゴの中に入れていく。
一通りメモした物は揃いレジ台にカゴを置いた。女性店員は次々とカゴから商品を取り出しスキャンしていく。しかしパウダリーファンデーションを手に取り、スキャンをする手を止めた。
「あの……こちらのファンデーション、お色味はダークオークルですがよろしいでしょうか?」
レジの女性店員が恐る恐る確認してきた。
「はい。大丈夫です」
「そう……ですか」
女性店員は不思議に私の顔を一瞥し、スキャンを続けた。白い肌の私にはまったく合わない色味だったので不審に思われて当然だ。
レジに表示された金額は合計で一万五千二百円だった。私は何食わぬ顔で二万円をコイントレーに置いた。親からしこたま振り込まれて貯まる一方だったお金にようやく使い道ができた。