強面お巡りさんはギャルを愛しすぎている
しばらくすると炊飯器の炊き上がったメロディーと同時に、玄関が開く音がした。
「おかえりなさい!」
駆け足でキッチンから玄関に向かうと、修一郎さんは元々険しい顔をさら険しくさせていた。
「鍵、掛かってなかったぞ。最近物騒なことが多いんだから家に入ったらすぐ閉めるように」
「はい……」
修一郎さんは靴を脱ぎ、綺麗に出船に揃えると落ち込む私の頭を軽くポンポンと撫でながら「ただいま」と呟いた。
(好きが溢れるッッ!!)
私の夫である小鳥遊修一郎さんは、私よりも六歳年上の警察庁に務める超エリート警察官だ。
いつも仏頂面で怒ったような顔をしているが、これがデフォルト。私はこの強面がカッコイイと思っているし、大好きだ。