弓木くんはどうやらわたしが好きらしい
♡
𓐍
𓏸
たまには弓木くんに目にもの見せてやるんだから、と息巻いてみたはいいものの、弓木家の冷蔵庫を開けてがっくりうなだれた。
「何もない……」
食材が、何もない。
強いていうなら調味料だけが使用感なく並んでいる。
あまりに生活感のない冷蔵庫の中身に愕然とすると。
「あー……、うちあんま料理しねえからな」
「そうなの?」
「仕事で忙しくて、親も帰ってこないし」
「じゃあ、いつもの夕ごはんとかは……」
「カップ麺とか? テキトーなもの食ってる」
わお、不健康。
「米はある」
と、米びつの場所を紹介されて。
それから弓木くんはがさごそとキッチンの戸棚を漁る。
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たまには弓木くんに目にもの見せてやるんだから、と息巻いてみたはいいものの、弓木家の冷蔵庫を開けてがっくりうなだれた。
「何もない……」
食材が、何もない。
強いていうなら調味料だけが使用感なく並んでいる。
あまりに生活感のない冷蔵庫の中身に愕然とすると。
「あー……、うちあんま料理しねえからな」
「そうなの?」
「仕事で忙しくて、親も帰ってこないし」
「じゃあ、いつもの夕ごはんとかは……」
「カップ麺とか? テキトーなもの食ってる」
わお、不健康。
「米はある」
と、米びつの場所を紹介されて。
それから弓木くんはがさごそとキッチンの戸棚を漁る。