俺様社長は奥手な秘書の初めてを奪う
快の熱い言葉に、心のどこかにあった『恐怖』がスッと消えていく。
「お願いします……快と一緒に絶対に頑張るから……!」
私のその言葉にお父さんは口をつぐんで腕を組み、お母さんは余談書を手に取って、はぁ……と深いため息を吐いた。
「お父さん、どう思う?」
「……どうって」
長い沈黙に快と私が黙って耐えていると、突然、パッとお父さんが目を開いた。
「母さんすまない。僕は快君の子会社になることに賛成だ。もう身も心も限界まできてる」
お父さんはそう言って、快に笑顔を向ける。
「大赤字だし、このまま沈む船に乗るよりよっぽどいいよ。快君はやり手だと業界でも有名だしね……結城家具をもっとよくしてくれるだろう」
「お父さん……」
お母さんが複雑な表情を浮かべながら、小さく頷く。
(それじゃあ、二人は賛成ということ……)
喜びが胸にこみ上げ、チラッと快を見る。
彼も嬉しそうに微笑んでいた。
「そうおっしゃって下さり、とても嬉しいです。一刻も早く上場を停止し……」
と、快が言いかけたその時。
スパーーーーーンッと音を立て、すぐ横の襖が開かれた。
「えっ……」
「お前っていう奴は、プライドがないのか。守」
おじいちゃんの姿を確認した瞬間、目の前にいたお父さんが掛け軸の方へとふっ飛ばされた。
「お父さん……!」
「お願いします……快と一緒に絶対に頑張るから……!」
私のその言葉にお父さんは口をつぐんで腕を組み、お母さんは余談書を手に取って、はぁ……と深いため息を吐いた。
「お父さん、どう思う?」
「……どうって」
長い沈黙に快と私が黙って耐えていると、突然、パッとお父さんが目を開いた。
「母さんすまない。僕は快君の子会社になることに賛成だ。もう身も心も限界まできてる」
お父さんはそう言って、快に笑顔を向ける。
「大赤字だし、このまま沈む船に乗るよりよっぽどいいよ。快君はやり手だと業界でも有名だしね……結城家具をもっとよくしてくれるだろう」
「お父さん……」
お母さんが複雑な表情を浮かべながら、小さく頷く。
(それじゃあ、二人は賛成ということ……)
喜びが胸にこみ上げ、チラッと快を見る。
彼も嬉しそうに微笑んでいた。
「そうおっしゃって下さり、とても嬉しいです。一刻も早く上場を停止し……」
と、快が言いかけたその時。
スパーーーーーンッと音を立て、すぐ横の襖が開かれた。
「えっ……」
「お前っていう奴は、プライドがないのか。守」
おじいちゃんの姿を確認した瞬間、目の前にいたお父さんが掛け軸の方へとふっ飛ばされた。
「お父さん……!」