俺様社長は奥手な秘書の初めてを奪う

そのままおじいちゃんはお父さんに馬乗りになり、片手を振り上げた。

「この、意気地なしが! 子会社になる意味が分かってるのか、お前は!」
「か、会長」

お母さんと私たちが立ち上がり、おじいちゃんを止めに入ろうとするけれど……。

「うっ!」

(えっ……)

おじいちゃんはふいに呻き声を上げ、お父さんの上にパタリと倒れ込んだ。

「お父さん⁉」
「おじいちゃん……‼」

おじいちゃんは目をつむり、動かなくなった。
ただ事じゃないと判断した私たちは、大急ぎで救急車を呼ぶ。

(どうしよう、おじいちゃんが……!)
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