俺様社長は奥手な秘書の初めてを奪う
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「快……もうギブアップ。腰が砕けそう」


どこまでも沈んでいけそうなフワフワのベッドで私たちはきつく抱き合っていた。
重なっている滑らかで引き締まった彼の肌は、びっしょりと汗で濡れている。

「仕方ない。少しだけ休ませてやるか」

快も快で私の顔に張り付いた髪を払ってくれる。
快と体を重ねることは幸せなのだけれど、
あまりの激しさにいつも理性をなくして乱れてしまうのだ。

(でもここまで長時間体を重ねたのは、生まれて初めてかも。
もしかしてもう、赤ちゃんがお腹に……?)

ついペタンコの下腹部を触っていると、快がベッドから起き上がった。
そのまま、内線でホテルに電話をかけ始めて……。

(何してるんだろう?)

しばらくして部屋にやって来たフロントマンから、彼は正方形の箱を受け取る。

「快……?」

「腹ごしらえ兼お祝い」

(お祝い?)

快がテーブルの上に箱を置き、広げると、真っ白なホールケーキが現れた。
真っ赤な飴細工で作られたバラがいくつも飾られ、目を見張るほど美しい。

「どうしてケーキなんて……!?」

「芽衣、映画の成功おめでとう。お前とお祝いしたかったんだ」
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