隣の席の一条くん。
なにかを言いたそう。

だけど、それを飲み込むように口ごもる。


「…ううん!なんでもないのっ」


そう言うと、マオちゃんはスマホをトレーニングウェアのポケットの中にしまってしまった。


それを見たユイカちゃんが、ピタッとマオちゃんの横に貼りつくように座る。

なぜか、ニヤニヤしているユイカちゃん。


「…まさかとは思うけど〜。もしかして…、好きな人でもできちゃった?」
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