隣の席の一条くん。
おそらく、これが正しい判断だから。


相手の気持ちも、自分の気持ちにも気づいているのに、その気持ちを押し殺さなきゃいけないなんて――。


わたしの心もチクッと痛かった。


どんよりとした空気が、わたしたち3人を包み込む。

だけど、なぜかユイカちゃんはキョトンとしていた。


「なんでっ?」

「…え?」

「なんで付き合わないの?好きなら、『好き』って言えばいいじゃん!」
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