隣の席の一条くん。
「花宮さん、図書室でいいんだよね?」

「う…うんっ」

「じゃあ、先に行ってるから」


そう言って、一条くんは行ってしまった。


…びっくりした。

一条くんが、あっさりとオッケーしてくれるなんて。


「で…でも彩奈、なんで一条くんにお願いしてくれたの?」


ただ隣の席にいて、たまたま目についたから。

…ってわけじゃないよね?


すると、彩奈はニヤリと笑った。
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