隣の席の一条くん。
あと少しで夏休み。

だけど、その前にあることがある。


それは、――三者面談。


受験生である中学3年生の夏。

夏休みに入る前に、進路について話さなければならない。


わたしは昼休みに、晴翔といっしょに屋上にやってきた。

だれもいないことを確認して、ベンチで隣同士で座る。


「晴翔って、もう三者面談終わったんだよね?」

「ああ、一昨日に」

「そっか〜。志望校は、近くの公立だよね?」
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