隣の席の一条くん。
『…花宮ひらり?変な名前っ。…まぁ覚えておくよ。忘れるかもだけど』


って言ってたのに、わたしのこと…『花宮さん』って呼んでくれた。


名前…、覚えててくれていたんだ。


他人には一切興味なさそうな一条くんに、名前を呼んでもらえて…。

たったそれだけのことなのに、すごく嬉しかった。



一匹狼で。

金髪で、ピアスもしてて、不良で。

制服も着崩していて、校則違反だらけで。
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