シンデレラは堅物会長の専属モデルになるようです
「紅蓮先輩。良かったら夕食を食べていきませんか?」

「珍しいね、悠がそんなこと言ってくるなんて。もしかして、もっと僕といたいの?」


「いたいです。だって、もう日も暮れて暗くなってきましたし」

「わかった。じゃあ、悠の手料理楽しみにしてる」


あれ? てっきり私は2人で作るのかと。

でも、ここは女子力を見せるチャンスだし頑張ろう。


「オムライスとか簡単なものしか作れませんけど、いいですか?」

「それでいいよ。悠が作ったものを食べてみたいから」


「それじゃあ作ってきますね」


私は立ち上がる。


1階に降りようと、部屋を出るためドアノブに手をかけようとすると、


「待って。僕を1人にするの?」


案の定、引き止められてしまった。


「え? 私は紅蓮先輩のために料理を……」


服を引っ張られた。本当に子供みたい。
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