シンデレラは堅物会長の専属モデルになるようです
「あっちに見えるのが体育館でここが職員室。それで先に行くと……」


休み時間。


何故か私は一条君に学校案内をしていた。

貴重な10分休みなのに……。


机で少し居眠りでもと考えていたのもつかの間、「学校案内してくれるって言ったよね?」と強引に手を引かれ今に至る。


隣の席という理由で先生にも頼まれちゃったし。他の女の子は良いなと言ったりして羨ましがってた。

いっそのこと、どうぞって代わってあげたい。


「その先って……この保健室のことだよね?」

「え、まぁそうだけど」


一条君は保健室の前で立ったままで、その場から離れようとしない。


「どうしたの?」

「せっかくだったらフカフカベッドかどうか確かめておきたいよね」


「え、ちょっと!!」


グイッと腕を引っ張られた。

早くしないと次の授業が始まっちゃうのに。
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