シンデレラは堅物会長の専属モデルになるようです
「あれだけのファンがいるということはそれだけ作品を書いてきただろうから。流架は手を抜いて勝てる相手ではないし、僕はどんな相手でも宣戦布告を受けたからには全力で挑むつもり。ただそれで悠に寂しい思いをさせてしまうことを考えると心が痛くなる」

「紅蓮先輩の言う通り、いくら一緒にいられるとはいえ触れられないのは寂しいです……」


「だから言ったよ」

「え?」


「最初に僕が言った言葉を思い出してみて? 僕の言いたいことは伝えたから。それと悠から連絡が来たとき、返事が遅くなるかもしれないけど必ず返事をするから待ってて」

「わかりました、待ってますね。それじゃあ私は午後の授業があるので失礼します」


「うん、また」


紅蓮先輩の言いたいこと……。


私は教室に戻ると紅蓮先輩の言葉を思い出そうと必死だった。
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