シンデレラは堅物会長の専属モデルになるようです
「落ち着いてからでいいから僕の話を聞いてくれる?」

「は、はい」


話ってなんだろう?


「大事な話があるんだ」

「大事な話?」


「前に僕が高校を卒業したらって話をしたよね?」

「はい」


「悠とは学年が違うし、僕のほうが年上だから……。あと半年もすれば僕は大学生になる」


そう、だよね。


嫌でも紅蓮先輩は私よりも早く卒業する。


「実は第一志望の大学はもう合格してるんだ。推薦だったから」

「え? それは初耳です。おめでとうございます紅蓮先輩!」


「ありがとう。それで大事な話っていうのは……」

「はい」


「僕が高校を卒業したら一緒に住みませんか?」

「……えっ!?」


「それともう1つ」

「?」


「悠が高校を卒業した後でいいから僕と結婚してほしい」


次々と飛び交う紅蓮先輩の爆弾発言に私の頭は爆発寸前。


私が放心状態で立っていると、紅蓮先輩は私の指にあるものをはめた。
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