シンデレラは堅物会長の専属モデルになるようです
「ありがとうございます」


私と付き合えたことが嬉しいのか、ギュッと抱きつく先輩。


「ど、どういたしまして」


大胆な先輩だなぁ〜。

見てるこっちが恥ずかしいんだけど。


「僕は如月紅蓮(きさらぎ ぐれん)といいます。一緒に帰りたいので校門前で待っていてください。自分は鞄を取りに行ってきますので」

「わかりました」


如月紅蓮(きさらぎ ぐれん)先輩、か。

顔だけじゃなくて名前もカッコいい。


「私も荷物取りに行こっと」


私は自分の教室に向かった。

しかし、年下の私にも敬語なんて如月先輩は変わった人だなぁ。


それとも礼儀正しいだけなのかな?


「悠、どこも怪我してない!?」


教室に入ると同時に、女友達が私の肩をガシッ!と掴んだ。


この子の名前は千智(ちさと)ちゃん。
高校に入学して、初めて出来たお友達。


女の子にしては身長が高くて、私とは違ってモデルさん体型。

そんな千智ちゃんの表情は、とても心配そうに私を見つめていた。
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