アヤとり~セカンドコンタクト~
はぁ。

やっとスマホを開いて確認する。

……大夢だ。

『さっきA駅付近ですれ違った?』

さっき……
歩いていたとしたら、アヤ君と歩いてたはず


『うん』

なんて帰ってくるんだろう。
まさかこんな時に連絡くるとは。

ピロリン

『楽しんできてね!』

まあ、そうだよね。
私、大夢に何期待してたんだろう。

馬鹿だな私。
また私がモヤモヤするだけなのに。

「灯ちゃん……?大丈夫?」

「あー、うん。ごめんね」

「このあとさ、さくら見に行かない?」

「桜……あぁ、いいよ!」

「よかった。少し遠回りしたくて」

押されるのあまり好きじゃないはずだったけど。
今まで……そう大夢も。

みんな他人のことには興味無い。
それは私も大夢もきっと一緒。

私は好きなはずなのに。
悔しいな。

「ねえ」

「?なに?」

ずっと口を閉じていたアヤくんがニコニコしながら私を見ていた。

「僕、灯ちゃんを幸せにしたい」
ん?
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