1分で読める初恋短編集
12:この幸せの……に
「よかった……俺もサキに好きって言おうと思ってたところなんだ」
私の初恋はその言葉で実り、キレイに咲いた。
あんまりにもうれしくてその場で泣いたのは今思い出しても恥ずかしくなるけど、やっとアヤトと恋人になれてうれしかったから仕方ない反応だったと思うことにしている。
私たちはそれから一歩一歩階段をのぼる様に徐々に関係を深めていった。
初めてのデートは、水族館。
初めて手をつないだのは、3回目の遊園地のデート。
初めてキスをしたのは、5回目のデートの別れ際だった。
全部の初めてが幸せの塊で、砂糖みたいに甘くて笑顔になってしまう。
これ以上の幸せはないって思うのに、会うたびにその幸せが更新されていくのが不思議だった。
でも、この頃少しだけ不安がある。
この恋が終わりになったらと思う時がある。
今はこの全てが永遠だと思うのに、これがなくなる時が来るのだと思うと怖い。
でも、今の幸せには抗えなくて夜に一人ベットの上で怖くなる。
そんな時に来る彼からの何気ないメッセージが、怖さを和らげてくれる。
何気ない会話で私は恐怖を麻痺させながら、毎日を歩いていく。
どこかで終わりを感じながら。
私の初恋はその言葉で実り、キレイに咲いた。
あんまりにもうれしくてその場で泣いたのは今思い出しても恥ずかしくなるけど、やっとアヤトと恋人になれてうれしかったから仕方ない反応だったと思うことにしている。
私たちはそれから一歩一歩階段をのぼる様に徐々に関係を深めていった。
初めてのデートは、水族館。
初めて手をつないだのは、3回目の遊園地のデート。
初めてキスをしたのは、5回目のデートの別れ際だった。
全部の初めてが幸せの塊で、砂糖みたいに甘くて笑顔になってしまう。
これ以上の幸せはないって思うのに、会うたびにその幸せが更新されていくのが不思議だった。
でも、この頃少しだけ不安がある。
この恋が終わりになったらと思う時がある。
今はこの全てが永遠だと思うのに、これがなくなる時が来るのだと思うと怖い。
でも、今の幸せには抗えなくて夜に一人ベットの上で怖くなる。
そんな時に来る彼からの何気ないメッセージが、怖さを和らげてくれる。
何気ない会話で私は恐怖を麻痺させながら、毎日を歩いていく。
どこかで終わりを感じながら。