1分で読める初恋短編集
16:恋ってどんなの?
「恋をするってどんな感じなの?」
昨日、私に「今片思いしている人」を教えてくれた友達のアイちゃんに聞いてみた。
ただの好奇心で、そして、自分はまだ初恋をしてないからどんな感じなのかを知りたかったからだ。
「うーん……どうだろう」
「雷に打たれたみたいにドカーンってなるの?」
「ないない、そんなマンガみたいなことは……でも、なんだろう。スイッチが入った感じになる……というか」
「スイッチ?」
「なんかね、勝手にスイッチが入ってそれはずーっとONのままでさ、事あるごとにその人のことに結び付けちゃう感じ」
「どういうこと?」
「例えばきれいな花を見たら、こういうの好きかなあとか、その人が好きなアーティストが歌ってるの見るとなんか思いだしたりとか、そういうの」
「へー、なんか恋する乙女って感じ」
「いや、本当に恋してますから」
2人で笑いあい、通学路をゆるゆると歩いていく。
友達がちょっと遠くに行ったようで寂しいけど、でも、自分にもその日が来るかもと思うと少し楽しみになった。
私は、恋に恋してる。
いつか実るようにと思いながら、自分の中にある初恋の理想を固めていった。
昨日、私に「今片思いしている人」を教えてくれた友達のアイちゃんに聞いてみた。
ただの好奇心で、そして、自分はまだ初恋をしてないからどんな感じなのかを知りたかったからだ。
「うーん……どうだろう」
「雷に打たれたみたいにドカーンってなるの?」
「ないない、そんなマンガみたいなことは……でも、なんだろう。スイッチが入った感じになる……というか」
「スイッチ?」
「なんかね、勝手にスイッチが入ってそれはずーっとONのままでさ、事あるごとにその人のことに結び付けちゃう感じ」
「どういうこと?」
「例えばきれいな花を見たら、こういうの好きかなあとか、その人が好きなアーティストが歌ってるの見るとなんか思いだしたりとか、そういうの」
「へー、なんか恋する乙女って感じ」
「いや、本当に恋してますから」
2人で笑いあい、通学路をゆるゆると歩いていく。
友達がちょっと遠くに行ったようで寂しいけど、でも、自分にもその日が来るかもと思うと少し楽しみになった。
私は、恋に恋してる。
いつか実るようにと思いながら、自分の中にある初恋の理想を固めていった。